デイトナやGMTマスターIIがスポーツモデルであることに対し、デイトジャストはドレスウォッチとなります。
スポーツロレックスよりもさらに長い歴史を持つデイトジャストの名前が時計史に出てきたのは、1945年です。
「日付をカシャっと瞬時に切り替える」というデイトジャスト機構から端を発しました。
このデイトジャストと、牡蠣のように堅牢で高い防水性を誇るオイスターケース(1926年)、自動巻きの原点パーペチュアル(1931年)を合わせてロレックスの三大発明と称されます。
こういった機構もさることながら、高貴なフルーテッドベゼルやジュビリーブレスレットといったデザインコードを持つ、エレガントな腕時計としてもデイトジャストは非常に高名です。
長らくロレックスの顔であり、ドレスウォッチの代表と称されることもしばしばあります。
しかしながら近年、軒並みスポーツロレックスが相場を上昇させていることに対して、デイトジャストは定価を超えるような大幅な値上がりはありませんでした。
デイトナやGMTマスターIIが正規店でなかなか姿を見せない状況でも、デイトジャストだけは豊富に店頭を飾っています。
たまにデイトジャストよりもスポーツロレックスの方が人気がある。デイトジャストは不人気などと言う方がいますが、それは間違いです。
むしろ、レディース展開も行っているということもありますが、シリーズ全体で見ればどのロレックス(デイトナ、GMTマスター含む)よりも売れているのがデイトジャストです。
ロレックスユーザーのデイトジャスト所有率は大変高く、しかもそれが長らく続いている、という状態です。
デイトジャストはカラーや素材に豊富なバリエーションがありますが、長らく基本のデザインコードは維持し続けてきました。
すなわち、パーペチュアル機構を搭載したやや厚みのあるラウンドケース。
クラス感ある切込みを入れたフルーテッドベゼル。
そしてやはりクラス感のある5列ジュビリーブレスレットです。スムースベゼルや3列オイスターブレスレットを採用しているモデルもありますが、
どのデイトジャストもベースコードは変わりません。時計に詳しくない方でも、デイトジャストをご覧になればすぐロレックスを連想するでしょう。