エメラルドの語源はサンスクリット語で「緑色の石」を意味する「スマラカタ」に由来しています。
「スカマラカタ」がギリシャ語で「スマクラグドス」、ラテン語で「スマラグダス」に変化しました。
それらが「スマラルダス」という俗語に変化し、そこからさらに古代フランス語で「エスメラルド」に変化した後、現在の「エメラルド」となりました。
和名は「翠玉(すいぎょく)、緑玉(りょくぎょく)」です。
エメラルドの価値は、総合的な観点から、判断するため、四つのポイントから、評価を下すことができます。
その四つのポイントとは、大きさ、色、輝き(テリ)、内包物(インクルージョン)という観点です。
石の大きさが単純に大きいものが高く評価されるわけではありません。
石のクオリティーが優れているかどうかということが石の大きさに結びついて石は評価されているのです。
これは宝石全体についていえることです。
また、特にエメラルドは、色石であることを考えると、一般的に重視する点はエメラルドの色の濃淡やエメラルド色そのものの明るさともいわれていますが、
ジュエリー品質のエメラルドの評価に大切なことは、色の濃淡だけの評価ではなく、エメラルドの石そのものの照り(輝き)がすぐれているかどうかが重要なポイントです。
石の中に含まれるインクルージョンがどのような状態であるかが大切なのは、エメラルドの照りに影響があるからなのです。
エメラルドは、硬度で考えると貴石の中でも硬い方ですが、内包物(インクルージョン)が他の貴石と比べて多いため、キズつきやすい繊細さを持ち合わせています。
しかしながら、エメラルド独特の鉱物的な特徴には、エメラルドを美しい緑色に変化させる、魔法の力があるのです。