ポラロイドカメラと言えば、30年ほど前には皆の憧れでした。
当時、写真を撮ってから写真屋さんにフィルムを持って行くと、大体三日くらいで出来上がった写真を手にすることが出来ました。
ところが、ポラロイドカメラは、何とその場で写真が出来てしまうのです。そして、1972年、ポラロイド社は「SX-70」を発売しました。
シャッターを切ると、すぐにフィルムがカメラから送り出される、その仕組みは画期的でした。
しかも、出てきた時はただの白い紙が、見る見る内に写真になっていきます。
それまでのインスタント写真は、撮影後、90秒とか待ってから、紙を剥がさなければなりませんでした(このタイプもずっと発売されていましたが)。
その簡単さと、不思議さは「アラジンの魔法の箱」と呼ばれ、世界中で大ヒットになりました。アンディ・ウォーホールが愛用したことでも有名です。
ガイド納富も子供の頃、このカメラに憧れました。
その機能もポラロイドカメラであることも、そして何より、折り畳んで携帯できるというギミックに、とても心惹かれていました。
大人になったら絶対、買おうと心に決めていたものです。
しかし、いつの間にかポラロイドカメラは過去のものになり、「SX-70」も生産中止どころか、ポラロイド社自体もなくなって、
今では、フィルムを入手することさえ難しくなってしまいました。