海中での完全な動作を前提とした「シーマスター」は、その実現に必要なメカニズムを小さなボディに凝縮しています。
ムーブメントだけでなく、ケースやベゼルなど、あらゆるパーツが海中でのアクティビティに耐える仕様になっています。
ダイバーズウォッチの代表作であるシーマスターは、プロフェッショナルダイバーの使用にも耐える高い防水性能を備えています。
1万5000m防水を誇る「シーマスター プラネットオーシャン ウルトラディープ プロフェッショナル」のような特別なモデルを除いても、防水性能は軒並み150m以上です。
さらに、水中でも完全に動作するプッシャーや経過時間の測定をミスしないための逆回転防止ベゼル、減圧中に風防やケースバックを保護するための
「ヘリウム エスケープ バルブ」などのプロフェッショナル仕様の機能を備えています。
シーマスターのデザインは「水の都市」として知られるベネチアと関連が深いです。
なかでも、ケースバックに描かれる「シーホース」のレリーフは、ベネチアにある有名なゴンドラの姿と、その側面に施されている彫刻から着想を得たものです。
これはオメガが持つアイコニックなデザインのひとつであり、コレクターからの人気も高いです。
シティ エディションズにラインナップされる「シーマスター Edizione Venezia」では、サン・マルコ寺院のクーポラやアーチ状の天井に着想を得た球状のリュウズやドーム型のダイアルなど、
ベネチアへのオマージュも捧げています。
一般的に機械式時計は、3年周期程度でのオーバーホールが望ましいとされています。
しかし、オメガの腕時計は5〜8年でのオーバーホールを推奨しています。
このメンテナンス間隔の長さは、オメガ独自の「コーアクシャル脱進機」を採用していることが理由のひとつに挙げられます。
コーアクシャル脱進機では、ガンギ車とアンクルの接触面積が小さく、力のロスが減るとともに摩耗も少なくなっており、注油がほとんど必要ないからです。
この機構を採用したムーブメントを搭載し、COSC認定(スイスクロノメーター検定協会)のテストと、METAS(スイス連邦計量・認定局)とオメガが共同で制定した厳格な検査を
クリアした時計に付与されるのが「マスター クロノメーター」です。
日差±5秒という基準を満たす機械式ムーブメントの設計は、腕時計が持つ計測機器としての性能を追求してきたオメガならではです。