バーバリー(BURBERRY)は、1856年に、トーマス・バーバリーが仕立屋の見習いを経て、21歳という若さで立ち上げたブランドです。
当時は、アウトドア用の衣類を専門としていました。
1879年に、農民が羽織っていた上着からヒントを得た、「ギャバジン」という、耐久性・防水性に優れた革新的な生地を考案し、1888年に特許を取得しました。
そして、1917年までその製造権を独占しました。
ギャバジンは、冒険家の防寒着や、パイロットの衣料にも使われました。
さらに、1891年には、ロンドンに本社兼店舗を開店しました。
そして、1895年、トレンチコートの前身となる、「タイロッケン」というギャバジン製のコートを開発しました。このコートはボタンではなく、ベルトで前をとめるタイプのコートでした。
そして、1901年、バーバリーのシンボルマークが誕生しました。騎士が鎧を身につけ馬にまたがり、なびかせる旗には、「Prorsum」(ラテン語で“前へ”)と書かれています。
この言葉の通り、バーバリーの製品は進化を続けていきます。
1914年には第一次世界大戦が勃発。
その際、軍部からの要請を受け、バーバリーのギャバジン製のタイロッケンを改良したコートが塹壕(トレンチ)での戦闘の際に使用する服として採用されました。
これが現在のトラディショナルファッションの定番アイテムである、トレンチコートなのです。
あのバーバリーがもともとは戦闘服であったというのはビックリされた方も多いのではないでしょうか。
戦争中に50万着以上生産されました。そして、終戦後も、トレンチコートは多くの市民に愛され、人気は定着しました。
1924年、キャメル地にアイボリー・黒・赤のバーバリーチェックが登場しました。
トレンチコートの裏地として長年使われてきましたが、1967年に初めて傘で使用され、その後、バッグ・マフラーなど、様々なアイテムに使用されるようになり、
カラーバリエーションも増えていきました。