元文小判(げんぶんこばん)とは、元文元年5月16日(1736年6月24日)から鋳造が始まり同年6月15日(1736年7月23日)より通用開始された一両としての額面を持つ小判です。
文字小判(ぶんじこばん)とも呼び、後の文政小判が発行されてからは、これと区別するため、古文字小判(こぶんじこばん)あるいは真文小判(しんぶんこばん)とも呼ばれました。
また元文小判および元文一分判を総称して元文金(げんぶんきん)、文字金(ぶんじきん)、古文字金(こぶんじきん)、あるいは真文金(しんぶんきん)と呼びます。
同時に吹替えが行われた文字銀と合わせて文字金銀(ぶんじきんぎん)と呼びます。
元文小判は90年近く通用した小判で、残存数も多い小判ですが、製造段階ごとの試験を通過した際に押される二つの印の組み合わせが「大吉、小吉、堺長、馬神、久吉、守神、久長」
となっている場合には、縁起物の「七福小判」とされ、価値が高いものとされています。